2022年次期クラウン発表会
こんにちは。高原一能です。先日、次の16代目のクラウンの発表があった。今の15代目クラウンが発売されてから僅か4年しか経っていないので、昔は4年ごとにモデルチェンジが当たり前だあったが、モデルチェンジのスパンも長くなっている最近にしては異例の早さだ。事前の雑誌とかの情報からは次期クラウンからセダンは廃止されてSUVになると、誠に信じられないような記事が出回っていたがこれは、合ってるようで合っていなかった。なんと次に出る16代目クラウンは4種類もあるのだ。新型クラウンクロスオーバー、新型クラウンセダン、新型クラウンスポーツ、新型クラウンエステートである。まずは今年2022年の秋に新型クラウンクロスオーバから順次1年かけて次々と登場していく形になるようだ。今回発表された新型クラウンクロスオーバーについて焦点を当てて行きたいと思う。まずみんなが驚いたと思うので、クルマのデザインである。かなり攻めたデザインでこれがクラウンなのかと疑ってしまうくらいの今までのおじさん臭いクラウンとは全く別のクルマになっている。またサイズも今までは、ほぼ日本専用車(一部中国でも売っていたようだが)なので、日本の道路事情を考慮して横幅は1800mmを超えないように設計されていたが、今回はその壁を破って1840mmになった(他のモデルはもっと大きく1880mmや1890mmになる)。さすがにこれくらい大きくなると日本の道での取り回しは正直かなり厳しくなる。今回の新型は日本以外にも世界40ヶ国での販売を予定しているので、それに合わせたボディーサイズアップと考えられる。デザインにしても、日本人好みというよりは海外の人向けにデザインしたいんではないかというような、感じがする。先日発売されたヴォクシーについても、最初は奇抜に思えたデザインであるが、トヨタの場合は街で走っている自動車の台数も多いせいか時間が経つと、奇抜なデザインも何故か慣れてきて、普通に思えてしまうところがトヨタマジックといえるかもしれない。また今回のモデルよりクラウンの伝統的なFR(後輪駆動)からFF(前輪駆動)方式への変更が行われた。これについては賛否両論があるが、FFにすることにより、コスト削減も可能になり、全モデルよりも数十万円安い価格設定になっているのも、驚いた。最近の原料高の世の中で、前モデルから価格を下げるというのは、世界で最も自動車を売っているトヨタしか出来ない芸当だと思う。内装を見てみると、これまた今までのクラウンという重厚な内装ではなくて、レクサスよりも少しチープな感じは否めない印象を受けた。アメリカではこのクラウンはアバロンの新型というような言い方をしているので、クラウンと言う名前の実際はアバロンなのだと思えば納得の行く内装である。今回の発表会で強く思うのは、クラウンは15代目で終了して、これからクラウンという名前で販売されるクルマは実質違うクルマということになる。もしかして、従来のクラウンユーザーに対しては新型クラウンセダンも購入して欲しいというメッセージも感じなくもないが、駆動方式もサイズも大きくなったので、従来のクラウンのユーザーは代わりに購入する車は、実際無くなってしまったのかもしれない。現在、日本国内専門車がどんどん無くなって来ているが、日本国内だけで売ることが出来る台数も少ないし、やはり海外向けに開発してついでに日本国内で売るという形にどんどんとなっていくと感じた発表会であった。将来日本専用車は無くなるのは時間の問題かもしれない。逆に日本国内でしか流通していない軽自動車は非常に良く頑張っているなと感じた。